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スリット

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本日はI邸の施主検査でした。

始め提案に反対されていたお母様も完成をとても喜んでくださり

「図面ではよくわからなかったし、良いのか悪いのか判断つかなかったけど

何度も現場に足を運ぶうちに慣れてきて今ではとても居心地が良い」

と仰っていただきました。



話はさかのぼること1年半前。

この計画はお母様とご主人が長年住まわれた住宅を解体して

二世帯住宅(お母様+ご子息家族)として建て直す計画としてスタートしました。


このお話をはじめ聞いたとき、

お母様にとってご主人や幼き日のご子息との思い出が多く詰まった場所を

まっさらにリセットして建て直すことに抵抗がありました。

建物は老朽化と諸々の問題もあったので解体せざるをえない状況でしたが

せめてお庭や塀は残し過去の面影を残しながら新しい暮らしをその場所に重ねることを提案しました。



細長いスリット窓はそんなご家族が大切にされてきたお庭を眺めるために計画されたものです。

その前ではお孫さんたちが宿題をしたり、クライアントであるご子息がお仕事をされたりと

新しい記憶とお庭の風景が重なっていけばと考えて、そのような配置にしました。



スリット窓にはそんな意味があり、要望に上げられていなかったけど

ご家族にとって大切に思えることを探し出しお伝えするのも

小さな設計事務所の大きな役割だと考えています。




この小さな開口がご家族の関係や記憶をつなぐお手伝いができたのなら嬉しく思います。


2013.06.24(Mon) - architecture





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